「これはできますか?」と聞かれた時の、考え方

hitomediaでフロントエンドエンジニアをやりつつ、最近はUnity周りもやり始めました、いとーです。 hitomediaアドベントカレンダーの5日目の記事を担当します。

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普段の仕事、特にものづくりをする上で、「これはできますか?」という話が社内・社外問わず頻繁に起こります。その場ですぐ判断できれば良いですが、できるかどうか、やってみないと分からないことも多くあります。
また、できるかどうか考えていると、そもそもどこで悩んでいるんだっけ? だったり、どういう順序で取り組めば良いんだっけ? と、毎回同じようなところで判断に迷っているなと感じていました。
できれば判断や取り組み方の部分ではいちいち悩まず、さっさと作業に取り組みたいと思うものです。

そこで、普段の考え方の順序をまとめて、それに沿って行動すればあとは手を動かすのみ、と出来るような、考え方の指針を作りました。
また、せっかくなので、その考え方を公開することで、同じように悩んでいた人の助けになったり、
あるいは経験者の方に突っ込んでもらいつつ、考えの補強に役立てたいと思い、 今回記事として公開するに至りました。

以下に、「これはできますか?」と聞かれた時の、私なりの考え方を書いていきます。

大方針

手元にボールを置いたままだと他のボールもどんどん溜まってしまうので、なるべくすばやく打ち返します。
そのために、どうすればすばやく打ち返せるか? を基準に考えます。

判断のフロー

それはすぐできるか?

まず話が来た時に、その内容はすぐできるものなのか?
あるいは、すぐは難しいが時間をかければできそうなのか? を考えます。

話の内容がすぐ出来るものの場合

すぐ出来るものならとにかくすぐやる。そうすれば手元のボールは少なくなります。

時間をかければ出来るものの場合

時間をかければ出来るものの場合、制作物の完成後、修正や方向転換がありそうかどうかで場合分けして取り組みます。
修正がほぼありえない場合は単純に時間をかければ出来るので、「時間をかければ出来ます」ということを伝え、そのまま内容に取り組みます。
修正が入ってくる可能性がある場合などは、状況や相手との関係性にもよりますが、早めに方向性が確認できると無駄打ちが少ないです。
そのため、全体10とした時、1か2ぐらいのすぐ出来る範囲で一旦作業を行い、とりあえず早めに返すことを目標に取り組みます。
1か2の内容を共有し、その方向で問題内容であれば、そのまま続けてすべて取り組むと良いです。

出来るかどうか、ちょっとわからない

話を受けても、その場では出来るかどうか判断できないこともあります。
その場合、何故判断に迷っているのか、ボトルネックは何なのかを考えます。

「どこが分からないか」がわかっている場合

例えば技術的な話で、スキル・経験不足によるものや、出来ることは知っているけどやり方がわからない、みたいなとき。
そういった、「このカテゴリー部分がわからない、というところまでは分かっている」場合には以下で進めます。

自分やチーム内で試してみることが出来そうな場合

特定の技術が分かれば出来るなど、ある程度知識をつけたり、リサーチすれば自分で試すことが出来そうな場合、一旦試してみるための時間を確保できるか確認します。
その上で、全体を10とした時に、1か2ぐらいをひとまずやってみて、そのまま進めていけば出来そうかどうかをまず見てみる方針です。

その際、1か2ならすぐ出来るようであれば、すぐやって判断し、出来そうであればその旨を伝えます。
1か2をやるにしても少し時間がかかりそうな場合、状況や相手との関係性によって取るべき対応が変化します。

もし「この部分が出来るかどうか、試してみないとわからない」ということが言えるような状況・関係性であれば、素直にそのことを伝えて、出来るかどうか判断するための時間をもらいます。
その後1か2程度進めて、出来そうであれば、こういう方向なら出来そう、全体としてはこれぐらいの時間がかかりそう、ということを伝えます。

試す時間を貰えない・そもそも時間を作ること自体が難しそうな状況や関係性だった場合、
別の手段を考えるため、「別の方法を検討する」に進みます。

自分やチーム内だけでは試してみるのが難しそうな場合

どこがボトルネックかは分かっているものの、権限に関することや、明らかに自分・チームの範疇外で対応そのものが厳しい場合、
現状出ていない案から選択することになるので「別の方法を検討する」に進みます。

「どこが分からないか」がわからない場合

業務理解の差や、まだトライしたことのないジャンルなど、「何をすれば良いのかわからない」となる状況もそれなりにあります。
その場合、以下の方法を試します。

関連しそうなキーワードでとにかくググる

類似しそうなサービス・デザイン・競合他社・ツールなどを見てみて、やりたい内容の輪郭を掴みます。
ある程度何をすれば出来そうか、が分かってきたら 、上に書いた『「どこが分からないか」がわかっている場合』に移行して、そのまま進めます。

分かりそうな人に聞く

社内などで詳しそうな人がいれば、その人と話す時間をもらって、どういうことをすれば良さそうか確認・相談してみます。
相談結果、ある程度進められそうであれば『「どこが分からないか」がわかっている場合』に移行して、進めます。
それでも進めることが難しそうな場合は、「別の方法を検討する」に進みます。

別の方法を検討する

そもそも話をもらった方向・範囲だと出来なさそうだったり、現状の体制では難しそう、みたいな場合は根本の部分を考え直す必要があります。
主に以下の2つで考えます。

代案を考えて提案する

「その案はできないけど、別案ならすぐできそう」「その規模は無理だけど、これぐらいなら出来そう」のように、 このやり方なら現実的に出来そう、ということを伝えます。
そうすることで、100か0以外にも選択肢が生まれ、話を前に進める事ができます。

人に頼る

スキルや体制的に、自分やチームメンバーでは実現できないけれど、「この人を連れてくれば出来そう」という状況もあります。 このとき、やる作業やスキルをなるべく具体的なイメージに落とし込み、やることが明確になっていると良いです。
さらに言えば、その人物が名指しで浮かぶと尚良いです。
実際にその人に頼むかどうかはともかくとして、それが本当に頼める話なのか、神頼みかが分かるからです。

まずやってみる

とにかくやれそうな範囲で、まずやってみる。そんなやり方で今までやってきました。
できないことができるようになるのは嬉しいし、できるようになったことで喜んでくれる人がいるなら、さらに嬉しい。
そうやって日々、一歩ずつでも前に進んで行きたいなと思いつつ、仕事をしています。

この記事を読んで、一緒にやれることを増やしていきたい、と思った方がもしいたら、以下のリンクも是非チェックしてみてくださいね。
一緒にものづくり、していきましょう。

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