◯◯は続くよどこまでも

ヒトメディアで、通訳や翻訳・その他付随する言語やコトバに関する案件のコーディネーターをしているあべです。 今年も残りあと1週間。hitomediaのひとの成長にかかわった Advent Calendar 2018 - Adventar 2018/12/24の記事です。

気がつけばコーディネーター歴…おっと15年以上。 原則、頼まれたら断らない(断れない?)主義がどこかで刷り込まれてしまったのか、あれやこれやとおかげさまで多種多様な案件に携わり、たくさんのヒトとかかわり、気がつきゃココまで来たもんだ。

そのコーディネーター歴のなかで、幸運にもその歴と同じだけ毎年携わらせていただいている、鉄道に関する通訳案件がある。日本の鉄道技術をアジア各国の鉄道関係者に学んでもらうというもの。アジア圏複数の言語が秋の約2か月間、連日稼働する。インドネシア語・マレー語・タイ語・ベトナム語・モンゴル語・ミャンマー語・フィリピン語・英語などなど、日本人もネイティブの通訳さんもいる。

ライフワークのように取り組んでくれている通訳の皆さんには本当に感謝。通訳というのはヒト相手のお仕事。毎年枠組みは同じでも、まるっとヒトが変わるので、時には相性の問題も少なからず発生したり、自身の体調や家族の事情など、なかなか一筋縄ではいかないことも。それでもふしぎと皆が前向きに楽しんで取り組んでくれてる。鉄ちゃん鉄子ちゃん増殖中。

言語は違えど、期間限定のチームが毎年発足。そんななかでの“ヒトにかかわる”エピソードをご紹介。

EP 1:Cちゃん

3年前にHボスの紹介で繋がったご縁。絶賛子育て中だけど、夫さんのご協力もあり、ちょうど仕事復帰の時期に出会ったフィリピン語の通訳さん。

一番印象的だったのは「明るいシゴトができてうれしいです!」という言葉。なるほど、フィリピン語やベトナム語などは、警察や裁判所関連からの呼び出し要請も多く、まあ言わずもがな… それと比べたら…と目をキラキラさせてた。

今年も担当してもらう予定が、急きょ、Cちゃんに大使館からのオファーが。迷うCちゃん。「こちらは気にせず、そのオファー受けなはれ^^」と私。フリーランスはどうしても安定はしない。長い目で見たらいいお話だからね。

そんなCちゃん、実は英語は苦手。でもフィリピンを対象とするなら今からでも英語やればいいさーなんて話をしたのはちょうど昨年の今頃のこと。なんと素直なCちゃん、その後ちゃんとお勉強していた。今回の大使館の英語の試験もなんとかこなし、無事本採用に。ふとしたご縁とタイミング、活かすも殺すもそのヒト次第なんだなと実感。

こちとら、信頼できるメンバーが1人減るのは寂しいけれど、そのヒトの人生第一に。それに、今度はCちゃんの作るネットワークからのご縁も繋がる広がる。結果オーライではないかい。

今年は2か月間のうち、どうしても調整がつかなかった1日だけ、スポットで対応してもらった。他のお姉さんお兄さんメンバーや関係者の人たちにも会える機会となって、「しばらく一人ぼっち、心細く過ごしていたので、私もちゃんと人間関係作ってきていたんだ…と、温かい気持ちになりました。私にもこんな居場所があったんだと改めて感じました」とCちゃん。勤務先近くなったし、またランチでも行こうね。

EP 2:Lくん

長年やってるとコーディネーターの‘鼻‘が利くことがある。マレー語通訳を探しててふと見つけたLくん。奈良まで会いに行って確信。「来てよかった」。

Lくんは今年はじめての参戦。初めての現場は緊張したり不安もあるけれど、きちんと報告きちんと質問。癒しキャラLくんの人柄がなせるワザなのか、自然と周りのセンパイ通訳さんたちをうまく巻き込み巻き込まれ、無事最終日を迎えられた。ヒトとシゴトがうまくマッチングするのは、コーディネーター冥利に尽きる。ある時、Lくんから「偶然マレーシアフェアで会った僕の同級生の◯くんが、このお仕事を2004年にしてたそうです」と。ん? そういえば、その頃は理工系の大学院の留学生にオシゴトしてもらってた記憶が…もしや◯さん?それとも◯くん?「あ、それは先輩です」。それじゃ…◯さん?「そうです!」・・・みんないろいろ一周回ってて一瞬くらっとしたけど、2018年に初めて会ったヒトから、14年前に出会ったヒトのことを聞くなんて。あぁおもしろい。Lくんもその間、日本の大手メーカーで勤めた後、ここ数年はフリーランスに。みんなそれぞれいろいろな人生を過ごしてる。今回のオシゴトとの相性も抜群で、また来年もぜひ!と言って笑顔で奈良に帰っていったLくん。こちらこそ、来年も出稼ぎよろしくね。

EP 3:Yさん

お付き合いはもう15年以上のYさん。今回Yさんには、現場でLくんのことよろしくですーと託す。数日後Yさんからメールが。なんとそういえばYさんは奈良出身…めちゃめちゃ地元話で盛り上がったらしい。ご縁ですね笑

出会った当初は子育て真っ最中でお仕事をセーブしていたYさん、ここ数年は本格的に仕事復帰。10年ぶりくらいの再会を喜び、お仕事もコンスタントにご一緒していたなか、2年前の夏、Yさんからしばらく休業するとの連絡が。乳がんが見つかり、治療に専念すると…計り知れないショックのなか、気丈に明るく努めていたYさん。それでも仕事が好きで、何かしていたほうが気が紛れるし、通訳はムリだけど、翻訳なら家でできるのでーーと。その期間はしばらく翻訳案件をお願いすることに。たまたま納期長めのボリュームある案件があり、しかも自己啓発系なので前向きな内容。いろいろな思いを込めて、その案件をお願いすることに。それから1年後。「ちょうど1年前の8月、乳がんの告知を受けて呆然としていたのを思い出します。優しい励ましのメール、抗がん剤治療中の心の支えになった翻訳のお仕事。愛をずっと感じることができた1年でした♡恩返しにかえて、1つ1つの案件に心を込めて取り組みますね!」とYさん。

今年はほぼ完全復帰となり、変わらず頼りになる存在として、この秋も大活躍してくれたYさん。おかえりなさい♡

来年もまたココで

ふと、自分は何も変わってないのかなーなんて思ったりするけれど、あれなんだか、みんなのホームになっているのかな。フリーランスの通訳者や翻訳者というのは意外に孤独なもの。オシゴトとしてそれぞれいろいろやってるけれど、1年のこの時期だけは、何よりも優先してココに集ってくれる。仲間に会える。どうやらココはみんなのホームみたい。いつの間にか家族。どうりで最近みんなからママ呼ばわりされるのか(ニックネームが‘チーママ’ちゃんもいるから、もはやどっちの何だかよくわからんが笑)。来年もまた、「久しぶり~」ってハグするんだね、きっとココで。

最後に

それぞれの人生があって、きっとそのほんの一面にしかかかわってはいないのかもしれないけれど、変わらずにココにいることで見えてくるものがある。ご縁とタイミングはそれぞれのヒトが自分で引き寄せてるのかも。

ヒトメディアの我らが代表もりたまくんと出会ったのも、同じ恩師を介してのご縁。そして今ココにいる。自由で大事なこの場所。もちろん自己責任のうえでの自由、だけど。すべてのご縁とタイミングに感謝。

さて来年はどんな「ヒト」との巡り合わせがあるだろう。どんなふうに「ヒト」に寄り添えるだろう。

来年も、かかわる‘ヒト’たちと気持ちよくオシゴトご一緒できたらうれしい限り。もりたまくんと愉快な仲間たちといっしょに。 あ、もりたまくんの第二弾LINEスタンプ販売開始されました。可愛すぎるぞ笑

hitomedia.jp

さまざまな人間模様にかかわりながら、来年も走っていきます。

hitoをmediaにヒトから人へ。人脈という、線路ならぬ‘人路’は続くよどこまでも。

メリークリスマス☆