チーム全員で取り組む「組織のデザイン」

デザイナーのばっこです。

僕が所属するStartup Divは、エンジニアとデザイナー20名弱で構成されるチームで、受託制作・自社サービス・スタートアップのお手伝いなど、様々な事業に携わっています。

ディレクターがおらず、エンジニアやデザイナー自身が見積もりから制作まで全て行い、個人の裁量と責任が大きいところが特徴的だと感じています。

Startup Divの抱える課題

個人の裁量が大きい反面、基本的に各案件がメンバーの中で完結するため、案件間の情報共有が薄いという課題があります。 見積もりから制作・運用までの知見が共有しきれておらず、「それ、もっと早く知ってたらな〜」事案が起こることも...。

また、それに関連してか、チーム内でも「俺たちは一体何のために働いているんだ?個人で働いているのと何が違うんだ?チームで働く意義が必要なんじゃないか?(意訳)」という意見も上がり、各自が各自の案件に向き合う以外の時間・チームのための時間を作ろうというお話になりました。

課題解決のための実験

課題の解決に向けて、以下のような実験を行っています。 毎週チームで振り返りをしながら、そのまま続けるか・改良するか・止めるかの判断をします。

取り組みを「実験」と呼ぶのは、「何事も気軽にはじめよう」というのと「きちんと失敗からも学ぼう」という意図が込められていたりいなかったりします。

1.OKRを使った目標管理

「会社・チーム・個人」が目指すところを明文化して、紐付けることで、それぞれの日々の業務の先にある、共通のゴールの認識合わせをします。

また、働く意義やそれぞれが大事に思っていることを議論する機会を作ったり、無駄な方向への努力を事前に防ぐことも目的としています。

hiromaeda.com

2.改善点のリスト化・リストの運用

「会社・チーム・個人」のOKRを達成するにあたって障害となりそうな問題を洗い出し、Github Projectにまとめて、かんばんで運用しています。

また、ここで上げているような実験も全てかんばんで管理しています。

かんばん (ソフトウェア開発) - Wikipedia

3.あらゆることのマニュアル化

案件をまたいだ知見共有のために、見積書の書き方からサーバーの運用方法まで、ありとあらゆることを社内のdocbaseにマニュアル化しています。

docbase.io

4.成長のための評価制度

OKRを立てて終わりにしないために、毎月一回同じグレード(評価上の等級)のメンバーで集まり、OKRの進捗報告やフィードバックをすることで、お互いの成長に貢献します。

5.斧を研ぐ日

改善リストやマニュアルを作って終わりにしないために、毎週金曜日に振り返りの機会を設けています。「木こりのジレンマ」になぞらえて「斧を研ぐ日」と呼び、チームの会議なども集中的に入れています。

先に時間を確保しないことには、「重要だが緊急でないこと」をやる機会はきません😑

testerchan.hatenadiary.com

などなど…

おわりに

最近読んだ「現場論」にも、ただ「行動を起こす」ことはどこの現場でもやっていて、その取り組みを仕組みに昇華できるかどうかが、良い現場で悪い現場の差だ、みたいなお話が書いてあったので、良い現場になれるよう精進して行きたいと思います💪💪💪

大半 の 企業 の 現場 力 強化 の 取り組み は、 たんなる「 活動」 で 終わっ て しまっ て いる。 それ に対して「 非凡 な 現場」 の 活動 は、 時 を 経 て「 組織 能力」 にまで 昇華 さ れ て いる

遠藤 功. 現場論―「非凡な現場」をつくる論理と実践 (Kindle の位置No.1747-1748). . Kindle 版.